津軽に残る伝統を
後世に残したい

黒石市の愛宕山地蔵院は、通称愛宕(あたご)様の宵宮の夜、毎年恒例の行事として「火生三昧」を行っています。また、津軽七福神の「恵比寿天」の霊場としても知られる伝統あるお寺です。

柴燈護摩と火生三昧

ABOUT

柴燈護摩

密教の護摩とは別に野外で行われる護摩があります。これを柴燈護摩といいます。これは修験道の護摩であり、本質的なものは変わりませんが、山伏が山岳修行をする時、峰入りという山に入る修行に行う儀式です。現在では山中に限らず、お寺の境内などでも行われております。道場を作り結界を張って清めの儀式を行います。そして読経の中、護摩導師(大祇師)が修法を始め、中央の護摩木が積まれヒバの葉で覆われた炉に火が灯されます。その燃え盛る清らかな火に、世の中の平和と家内の安全などの願いを託します。

火生三昧

柴燈護摩と合わせて行われるのが火生三昧です。導師が柴燈護摩の修法を終えると、ここから火生三昧が始まります。火生三昧は全国で広く行われておりますが、修験道は口伝え(口伝)を重んじており、資料となる書物などはほとんどありません。したがって全国で様々な変化・発展を遂げ各地に脈々と伝わっております。津軽では火性三昧と「生」の字が他とは異なります。修行内容もとても独特で、約400年の歴史があります。現在、津軽ではおおよそ5ケ寺のお寺で行われております。

津軽の火性三昧

たいまつのぎょう

明松の行

てっかのぎょう

鉄鍬の行

かまのぎょう

熱釜の行

ひわたりのぎょう

火渡りの行

津軽七福神

陸奥國 津軽七福神めぐり

愛宕山 地蔵院『恵比寿天』

七福神中で唯一の日本の神様。いざなみ、いざなぎの二神の第三子といわれ、満三歳になっても歩かなかったため、船に乗せられ捨てられてしまい、やがて漂着した浜の人々の手によって手厚く祀れれたのが、信仰のはじまりと伝えられている。左手に鯛をかかえ右手に釣竿を持った親しみ深いお姿の、漁業の神で、特に商売繁昌の神様としても信仰が厚い。

※愛宕山地蔵院のご朱印につきましては、平川市八幡崎にある布袋尊霊場の赤倉山金剛寺にてお受けいたしております。
お手数をおかけしますが、何とぞご了承ください。

百万遍

古くは京都三宝院末の修験道であったが、修験廃止により真言宗となり、醍醐派に属す。本尊勝軍地蔵尊を安置する。

承応三年(一六五四)、津軽土佐守が創建、開基は日蔵という。信英公(黒石初代藩主)が弘前より分知となり、その後元禄十年に黒石三代領主津軽政兜(まさたか)公が寺禄三十石を下賜、津軽黒石藩代々の祈願所となる。
慶長年間津軽為信公が浅瀬石山上(黒石)に愛宕宮を創建、勝軍地蔵尊を勧請する。そのころ地蔵院は愛宕権現といわれていた。のちに浅瀬石山上より現在の岩木町愛宕山橋雲寺に遷座のおり、本尊を寄進されたといわれている。当時の境内は三千坪余りあったと言われる。
普賢菩薩も合祀(ごうし)されており、辰(たつ)年・巳(み)年生まれの一代守り本尊として、近郷一円の多くの人々の信仰を集めている。

昭和四十六年、不慮の火災により、本堂ならびに本尊、寺宝の為信公真筆の勝軍地蔵菩薩の画幅など、ことごとく灰燼に帰したが、翌四十七年、仮本堂を建て今日に至っている。
津軽弘法大師霊場第二十番札所、また津軽七福神霊場「えびす」奉安所としても知られている。

また黒石の盆おどり「黒石よされ」元踊りは藩制時代、地蔵院の境内で踊られ、「盆には仕事をよしなされ、そして楽しく踊りなされ」に語源を発するとされ、盆踊りの男女の恋の掛け合い唄だといわれている。その踊りの礎となっているのが元踊りである。よされ発祥の地「踊り踊るなら愛宕の庭で・・・」その発祥の地となっている。

有縁精霊 永代墓苑 こもれび

変わらない想いをいつまでも

大切な方とのお別れはとても辛く寂しい事です。だからこそ安らかに眠り、穏やかに見守ってほしい。そんな故人に出来る精いっぱいの恩返しがご供養です。
昔からお墓や仏壇に手を合わせ、先祖代々のご供養を行ってまいりましたが、世の中の変化はとても激しく、昨今ではお墓の建立や維持する事が難しくなってまいりました。時代や人が常に変化していくこの世の中で、変わらない「想い」をお寺が責任を持って、永く祈っていく事を永代供養と言います。

お墓はご先祖さまと私たちの繋がりの証し

当苑における永代供養墓は、お墓を護る跡継ぎのおられない方、今後を考えた時に周りに負担をかけたくないとご心配の方など、様々な事情でお墓を持つことが困難な方に対して、永代供養というご供養の場を設ける事で「ご先祖さまと私たちの繋がりの証し」を提供したいと考え、建立に到りました。

当苑は地蔵院と金剛寺が共同で運営をいたしております。それぞれの役割としてお墓の運営を地蔵院が行い、ご供養全般を金剛寺が勤めております。

それぞれの長所を生かして最良のご供養を追求してまいります。永代供養墓の使用にあたり、宗派は問いません。

ご供養一覧

個別供養墓 少人数のご家族・夫婦向け 個別供養墓 六角宝塔 4〜6名のご家族向け 個別供養墓 蓮華塔
13年 50万円 75万円
23年 60万円 85万円
33年 70万円 95万円
料金に
含まれる
永代供養料/墓地埋葬料/墓地使用料/お骨袋料/過去帳への記入/宝塔への刻印/埋葬時の法要 毎月の呼名供養
備考 ○追加で埋葬・ご供養・刻印の場合別途10万円必要 ○供養年数は延長可能です。ご希望に沿ってご対応いたします。

ご指定の年数を迎えた後は合同墓に合祀し引き続きご供養 ※塔を使用する権利を提供。塔そのものの購入ではない

合同墓 一霊向け 合同墓 宝篋印塔 一家族向け お弔い上げ・改装(お墓じまい)塔
3年 15万円 35万円
13年 20万円 45万円
33年 30万円 55万円
料金に
含まれる
永代供養料/墓地埋葬料/墓地使用料/お骨袋料/過去帳への記入/埋葬時の法要/毎月の呼名供養

ご指定の年数を迎えた後は当苑有縁精霊として引き続きご供養

※ご遺骨を「合同墓」に埋葬しますと、お戻しすることができません。ご親族の皆様で十分にご確認いただきますようお願い申し上げます。
※お葬式等併せてお申し込みの際は、別途お気持ちでのご供養料をお願い申し上げます。

永代供養について、地蔵院(0172-52-2078:蒔田)までお気軽にご相談ください。また、「相談前に頭の中を整理したい」「どういったことを聞かれるか知りたい」という方に、実際にご相談いただいた際のご質問帳を開示しております。お役立てください。

永代供養

愛宕山地蔵院では兼務寺院の平川市・赤倉山金剛寺と共に永代供養のためのお墓、宝篋印塔(ほうきょういんとう)という供養塔を黒石市に建立いたしました。

永代供養とはお寺にご縁のあるすべての御霊、つまり有縁精霊をお寺が代々に渡りご供養を重ねる事で、近年では後継者がおられないご家庭の方や様々なご事情でお墓を建立する事が出来ない方々に注目されているご供養です。

当寺としてもお墓を守る跡継ぎのおられない方や、お墓が遠くにあり不便を感じる方など、お墓にまつわる実に様々な想いやお悩みのお声を受け、皆さまのご先祖様を想うお気持ちを大切に、出来る限り皆さまのご負担を少なくした形でお応えしたいと願い、数年がかりで建立に至った次第です。

とは言え、現在では他のご寺院さまでも永代供養墓を建立されており、形式も内容も様々です。ですからご供養をお考えの際はまず、それぞれのご供養内容をよくよくご覧頂き、その上でご自分の望まれる形に合ったご寺院の供養を選ばれることをお勧め致します。ですからご不明な点がありましたらその都度ご確認下さい。

先ずは皆さまが安心してご供養出来るという事が第一だと思います。
当寺院の永代供養墓・宝篋印塔につきましても、皆さまに安心してご供養頂けるという事を第一に考え建立致しました。

尚、資料など詳しくは、直接お会いした際にお渡ししまして内容を詳しくご説明させて頂いております。文面だけでは伝わらない事もございますので。
お話のみでも構いませんので、ご供養についてお考え・お悩みの方はお寺までお問い合わせください。広告等は致しておりませんが、お墓のことで悩んでいる方々の一助となれればと考えております。

宝篋印塔はストゥーパ(仏塔)の一種で元々、宝篋印陀羅尼というお経を収める供養塔でした。滅罪や延命などの利益から、追善や逆修(生前にあらかじめ供養をすませること)の供養塔、墓碑塔として、古くから五輪塔等と共に多く建立されて、中でも装飾性の強い宝篋印塔は功徳を多く積まれた方々に用いられたと伝えられております。

年間行事

SCHEDULE

リンク

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真言宗 赤倉山 金剛寺

真言宗 赤倉山 金剛寺

青森県平川市八幡崎にあるお寺です。

たいまつのぎょう

明松の行

火性での松明を津軽では「明松」と書いてたいまつと言います。炎で身をこがすこの行は、両端に火のついた口明松をくわえ、両手にも火のついた明松を持ち、しゃがんだ状態で前に進み、途中で袖の中に明松を通したりしながら道場を一周します。自身が不動明王となって、道場を炎で清める浄化の作法と考えられます。

てっかのぎょう

鉄鍬の行

炭火で真っ赤に熱した鉄の鍬を、塩を紙で包んだ「懐紙」を用いて握り、左手で高々と持ち上げ道場を一巡します。火性の中でも最も危険な修法と言われております。生と死が表裏一体となるこの行はまさに自身が不動明王となり火で火を克服し、大日如来へと即身成仏するという、擬死体験をあらわす作法と考えられます。

かまのぎょう

熱釜の行

大釜に熱湯を満たし、笹の束で高々とその湯を散らかしながら浴びて、次に笹の束を釜の中に敷いて座し、密教の印を結び三昧の境地に入り、終わると釜を高々と頭上に持ち上げながら本尊の前まで進みます。熱釜も大日如来の世界に即身成仏して神仏一体となり、さらにそこから再生する「擬死再生」を表す作法と考えられます。

ひわたりのぎょう

火渡りの行

最後に参拝者自身の行として火渡りの行が行われます。真っ赤に燃える炭の道を、まず火渡り導師が修法して渡った後に一般の方が、わらぞうりを履いて手に御幣を持ち渡ります。明松、鉄鍬、熱釜の行を修験者が即身成仏する擬死再生の行とすれば、火渡りの行は一般の参拝者の方が即身成仏する擬死再生の行と考えられます。